中村さとみ 竹のジャムスプーン
大分県竹田市で竹の工芸品を製作している中村さとみさん。
別府の竹工芸訓練学校で竹について学ぶ以前は、岐阜で木工を学び木工の仕事に従事しておられました。「木と竹の両方の性質を理解しているのが私の強み」と語るように、両方の素材を知っているからこそ、その作品には竹ならではの良さを最大限に活かしておられます。
最後までやすりを使わないナイフ仕上げもその一つで
「竹は、ヤスリで表面をこすってしまわないでナイフで削り出した時が一番美しいんです。」
と、スプーンの背も角が立たないように細かく何度もナイフで削って丸みを作り出すことで、表面のツヤがとても美しい仕上がりになっています。また、節の部分が一番強いという性質を生かし、荷重がかかるところにちょうど節がくるように工夫されていて、デザインだけではなく機能的にも竹の特徴が活かされています。
こちらのジャムスプーンは、名前の通りジャムをすくう用途に作っておられますが、hitofushiがプロデュースするカフェmikuriでは、パフェやアイスなど全てのデザートをこちらのスプーンでお出ししています。業務用として毎日のように使っていますが、2年以上経った今も、ツヤを失うことなく美しさを保っております。
別府の竹工芸は、油抜きという手間のかかる下処理をした竹を使うので、使用当初から表面が黄味がかった色をしています。それが皮側の表面の艶を生んでいます。何十年と使い続けると飴色に育っていくとても楽しみな道具ですね。
- 寸法:長さ約12.3cm 幅約2cm
- 材質:竹 大分
- 食洗機や乾燥機に入れないでください。
- 濡れた状態で放置するとカビの原因になります。洗った後は水気を拭き取り、自然乾燥させてください。
- 竹の紋、色味は一本ずつ異なります。